格差社会

生きさせろ! 難民化する若者たち

生きさせろ! 難民化する若者たち

格差社会についての所謂ワーキングプアやフリーターのことを集めた本。政治・経済的弱者である彼らは情報についても弱者であり、経済主体に動いている現代では圧倒的搾取対象となっている。しかもそれを経団連はしっかり定義して利用している。
外人は日本人が暴動を起こさないことを不思議に思うらしいが、この本に書いてある通り「引きこもり」や「ニート」という存在は経済主義に対する各個的暴動の形態である。人の体に例えるなら社会暴動という「痛み」ではなく、全体に静かに広がる「病巣」のようなものか。どんなに頭がウイルスや最近が悪いと罵ったところで放って置けば手遅れになるのは明白。病巣は体の不摂生を示す為に増殖するだろう。
インターネットによって情報弱者が減るかとは思ったが社会はなかなか上手くいかないものらしい。