ある意味旅

実家を11時に出る。
向かう先はかつて私が通っていた高校。もう4年ぶりか。恩師は息災だろうか。部室は変わっていないだろうか。いろんな思いがよぎる。
高校前、一人旅の装備をしたバイクは少々目立つらしい。とりあえず受付で担任の存在を聞く。「今は別の高校に…」転勤していた。かつて私のいた写真部の顧問はずっと在籍しているらしい。
呼び出していただき職員室へ。まったく変わらないというありあわせの話題を10分ほどする。その後部室の鍵を借りて写真部の部室へ。
玄関近くの廊下の真ん中。運動場に面した小さな部屋は壁一面に写真が貼られまったく変わっていなかった。壁の写真は増えていた。いつまた来れるとも分からない場所を何枚も撮った。
高校でもっとも落ち着く私の居場所だった。

高校を出て踏み切りの前のパン屋…は無くなっていた。仕方ないので駅のほうに走ってみると場所を移したパン屋があった。店の大きさは半分ほどだったが並んでいる商品は変わりなかった。よく食べたピロシキとカレーパンを買い昔通った隣町の図書館に行く。図書館は休みだったがその前に座ってパンを食う。
まだ過去というほどの時間はたっていなかったが懐かしかった。